ファビオ・クアルタラロの経歴
ファビオ・クアルタラロは、フランス出身のライダーです。
1999年4月20日に誕生し、わずか4歳でバイクに乗り始めた経歴があり、小さなころからバイクが大好きでした。
バイクのレーサーとして活躍したいという夢をかなえるため、子供ながらにも生活拠点をスペインへ移し、9歳から12歳までの間にすでに小排気量カテゴリー部門で何回も優勝するなどの実績を収めています。
そんなファビオ・クアルタラロが世界中の人に注目されるようになったのは、2013年のことでした。
彼はこの年、現在のFIM CEVレプソルインターナショナル選手権であるスペイン選手権のMoto3クラスに参戦し、なんと14歳という史上最年少でチャンピオンの座を獲得しました。
そして翌年にも、同じタイトルの防衛に成功したのです。
2015年にはサーキットレースだけにとどまらず、ロードレースの世界選手権にもデビューを果たしました。
選手権に参加する条件である最低年齢16歳をクリアしてすぐに世界中のあらゆる選手権へ参加し、何度も表彰台へ上がるほどの実力を世界中のファンへ見せつけたのです。
ファビオ・クアルタラロの人物像
ファビオ・クアルタラロは、スペイン国内において多くの国内タイトルを獲得しただけでなく、最年少記録も数多く塗り替えました。
そのため、世界チャンピオンだったマルク・マルケスと比較されることが多かったのだとか。
しかし彼はマルク・マルケスを尊敬しており、そうした世間からの視線や比較をすべて糧として、才能をさらに大きく開花させることに成功したのです。
経歴を見ると、いたって順風満帆に見えるファビオ・クアルタラロですが、彼にも低迷期はありました。
それは、15歳で世界選手権にデビューした頃のことです。
世界選手権にデビューしたものの、Moto3とMoto2で低迷期に入ってしまい、そこからしばらくはなかなか表彰台に立てず苦しみました。
しかしその後、MotoGPへ昇格したことによって最年少のポールポジションを獲得し、見事にスランプから脱出しました。
どんなライディングスタイル?
ファビオ・クアルタラロには、ほかのライダーとは大きく異なる独自のライディングスタイルがあります。
それは、コーナリング時の走り方です。
バイクを内側に倒しながらのコーナリングを始めると、ファビオ・クアルタラロの場合にはワンテンポ置いた後で一気に腰がアウトに戻ります。
これは外脚股関節に大きな負荷がかかっているというもので、ここに負荷をかけて荷重しながら踏ん張っているということを表しています。
多くのライダーは、ファビオ・クアルタラロのようにワンテンポ置くという作業はしません。
そのためこのコーナリングは彼ならではの独自のライディングスタイルとして確立され、1.5次旋回などと呼ばれることもあるほどです。