ロケットカウルって暴走族のアイテム?


ロケットカウルとは?

ロケットカウルとは丸みのあるカウルのことで、ガソリンタンクあたりからバイクの前面へ向かって伸び、カウルの先端には丸みのあるヘッドライトを装備できるという点が特徴です。
日本においては暴走族がこのタイプのカウルを好んだため、ロケットカウルは暴走族というイメージがあるかもしれません。
しかし、もともとはネイキッドバイクをカスタム下カフェレーサーバイクが起源で、ストリートで行うバイクレース用に開発されたものです。

カフェレーサーバイクは、1960年代にイギリスで誕生しました。
公道を走行する際により高速で走るためにカウルを採用したのですが、その際、当時のレースバイクに使われていたロケットカウルを使ったのが始まりでした。

ロケットカウルの種類

ロケットカウルは、大きくフルカウルとハーフカウルに分類できます。
これはバイクをどこまでカバーしているかという面積の違いによって区分されており、フルカウルはクランクケースからライトにかけて幅広く覆います。
エンジン全体を包むような設計のカウルは、フルカウルと呼ばれています。

一方でハーフカウルは、腰下で切れているような設計となっているのが特徴で、エンジンの下の部分や排気管などは覆われていません。
ネイキッドバイクらしいデザインを残して見せるという点が、ハーフタイプのロケットカウルの魅力です。

またロケットカウルは、形によってイノウエタイプとコミネタイプにも分類できます。
イノウエタイプは全体的にシャープな雰囲気を持っており、ヘッドライトの部分が膨らんでいるデザインとなっている点が特徴で、正面から見るとスマートな雰囲気があります。
一方のコミネタイプは、全体的に丸くて膨らんだ雰囲気のデザインが多い特徴があります。
正面から見た時にも左右へ膨らんでおり、見た目のボリューム感があります。

ロケットカウルのメリット・デメリット

ロケットカウルの1つ目のメリットは、カウルなので防風や防雨対策ができるという点です。
風を避けられることによってライダーが受ける風を減らし、疲労を軽減できます。
2つ目のメリットは、見た目のインパクトがユニークだという点です。
おしゃれなバイクに乗りたい人、他人とは異なるデザインのバイクを好むライダーにとっては、ロケットカウルは満足度の高いカウルと言えるでしょう。

デメリットですが、メンテナンスのしにくさが挙げられます。
オイル交換やプラグの点検など日常的に行うメンテナンスの際にも、ロケットカウルを外さなければいけないケースは多いです。
整備が好きな人ならそうした作業は苦痛ではないかもしれませんが、メンテナンスが面倒だと感じる人はロケットカウルはデメリットを大きく感じるかもしれません。

転倒したときのダメージもまた、デメリットと言えます。
立ちごけしただけでも傷がつきやすいですし、転倒すると修復できずに交換が必要になるほどのダメージとなるリスクも高いです。