マルティンがアプリリアへ電撃移籍
MotoGPのドゥカティチームは、2024年はレースが開始して早々、チームを大きく揺るがす年となりそうです。
イタリアGP直前、ドゥカティチームのマルティン氏はプラマックチームからファクトリーチームへの昇格がほぼ確約しており、ドゥカティもそれを発表していました。
しかし昇格候補だったレーサーは彼一人だけではなく、他にもホンダから移籍してきたマルク・マルケス氏がいたのです。
マルケス氏は、自身がファクトリーチームへ昇格ができなければ、現在所属しているグレシーニでファクトリーモデルのレースバイクに乗りたいと希望を公表したのです。
マルケス氏とマルティン氏のどちらも手放したくないドゥカティは、マルティン氏に対して少し時間を欲しいと依頼しました。
しかしマルティン氏は拒否、その結果、彼のファクトリーチームへの昇格が撤回されたのです。
マルティン氏の怒りは、誰もが想像できるのではないでしょうか。
彼はすぐに会見を開き、すでに受けていた複数の移籍オファーの中から2年契約でアプリリアへ移籍することを発表したのです。
マルティン氏が移籍した理由は、怒りだと断言する人は少なくありません。
タイミング的にも移籍を決断した背景にも、怒りが存在していたことは間違いないでしょう。
しかしアプリリア陣営をまとめるリボラのCEOは、彼の移籍は怒りに任せた衝動的なものではなく、MotoGPレーサーとして熟考したものだと主張しています。
アプリリアへ移籍後の活躍が期待されるマルティン
リボラのCEOは、もともとはF1レースでフェラーリマシンに携わるエンジニアとして活躍した人物です。
彼自身、レースで勝利を収めるためには優秀なレーサーが必要だと考えており、常にレーサーたちの動向には目を光らせてきました。
そんな中、マルティン氏のような優秀なライダーが移籍マーケットへ出てきたのですから、両手放しに喜んだことは容易に想像できるでしょう。
リボラのCEOは、アプリリアに所属していたレーサーのエスパルガロが2024年をもってMotoGPを引退することを知った時から、マルティン氏を獲得したいと動いてきました。
ちょうどタイミング的にマルティン氏が移籍を前向きに検討したため、アプリリアへの移籍が電撃的に決定したのかもしれません。
現在アプリリアでは、2024年シーズンで契約が切れるマーベリック・ピニャーレス氏が在籍しています。
彼が契約を更新するのか、またはピニャーレス氏が別のチームへ移籍をするのか、もしくはアプリリアが彼との契約を更新しないという決断を下すのかは、現在ではまだ明らかになっていません。
しかしアプリリアへ移籍したマルティン氏が今後大きく活躍することは、アプリリアはもちろんのこと、多くのファンが期待している所ではないでしょうか。