フィーリングは悪くない
ファビオ・クアルタラロ(Fabio Fuartararo)といえば、2021年から「モンスター・エナジー・ヤマハMotoGP」の一員としてMotoGPに参戦していることで有名です。
シチリア島にルーツを持つファビオはフランスのニース出身で、4歳のときにはすでにレーサーとしてデビューをしています。
そんな彼ですが、MotoGP第2戦アルゼンチンGPの初日FP1で15番手、FP2では14番手に終わってしまい、予選Q2には直接進出できないという結果に終わってしまいました。
バイクのフィーリングは悪くないのにもかかわらず、コーナリングでスピードが上がらないとクアルタラロはバイクの不調を訴えています。
とにかく、バイクが「普通じゃない」ことが成績不振の原因だということでした。
ヤマハのバイクにはリヤのグリップ不足があるということは歴代のライダーたちが実感していたことですが、クアルタラロはその影響をモロに受けてしまったということになります。
このまま改善できないのか
4月28日にヘレスのサーキット・アンヘル・ニエトで開催されたMotoGP第4戦スペインGP MotoGPクラスのプラクティスでも、クアルタラロは16番手で終わっています。
クアルタラロ選手自身はいくつもの最少年記録を塗り替えたレーサーで、数々のレースでの優勝記録も保持しています。
2021年にはMotoGP王者に輝いたクアルタラロですが、2022年のマシンには格別の進歩がないことに不満の意を表明していました。
新パーツが導入されたということですが、コーナリングスピードの問題はまだまだ解決されていないようです。
ヤマハ側としてはマシンに関して大きな変革は考えていないとのことです。
昔からエンジンパワーの不足、そしてトップスピードの不足はヤマハのウィークポイントとして指摘されており、新しいエンジンによってパワーアップが図られているとのことですが、問題はまだ解決されていないようです。
特に大きな不具合がない分、改良するのも難しいというのが本当のところのようです。
ドゥカティに移籍した後、ヤマハに復帰したアンドレア・ドヴィツィオーゾも「ヤマハのマシンに大きな変化を起こすのはとてもむずかしい」と述べています。
ホンダなどは毎年パフォーマンスが向上しているのに比べて、ヤマハのマシンはスピード不足などの問題点を前年・前々年からひきずっているのが現状です。
エアロダイナミクスによってフロントタイヤの空気圧が上がる点もまだ解決されておらず、今後の対応が待たれるところです。
クアルタラロ選手もエンジン改善を強く訴え続けているということなので、次回のMotoGPでの活躍ぶりに期待したいところです。